20/06/2026
【プレーファストについて考える】
Facebookはご無沙汰しておりました。Instagramでは動画も公開しており、反響の大きいものは18万回再生を超えるなど好評ですので、ぜひご覧ください。
ただ、長文でしっかり伝えたい内容は、やはりFacebookが適していると考え、こちらで共有させていただきます。
さて、本題です。業界の課題である「スロープレー」。2019年のルール改正から7年が経ち、ピンを挿したままのプレーは定着しましたが、ショットは準備ができた人から、の意識向上はまだ道半ばです。日本のゴルフ場は、スムーズに回れるコースと、時間がかかるコースの二極化が進んでいるように感じます。
プレーファストの起源をたどると、ゴルフの起源、英国に行きつきます。英国紳士の間では速くプレーする、他人に迷惑をかけない、スマートにラウンドするのがモットーでした。
日本ではなんと、白洲次郎がプレーファストの概念を広めました。軽井沢ゴルフ倶楽部の理事だった白洲次郎は相手がどれほど地位の高い人であろうとスロープレーを見つけると怒鳴りつけ、自身は「PLAY FAST」と書かれたシャツを着てプレーしていたとのことです。おもしろい逸話ですよね。
さて、そんなプレーファストの精神は徐々に関東の名門クラブに普及し、その後、いろいろなコースで経営効率を上げるために掲げられ始めました。今も多くのゴルフ場で「プレーファスト」や「2時間10分以内でまわりましょう」や「前の組と離れないように」、などと書いてあるのを見ます。ですが、個人的にゴルフ場サイドはお願いをする割にプレーファスト促進の対策を十分に打てていない気がします。
当クラブは原設計の良さからホール間の移動が少なく、手動カートの採用もあって、距離がしっかりある割にスルスル回れるポテンシャルがあります。とはいえ、さらなる「プレーファスト」を目指すことは、価値あるプレー体験に欠かせないと考え、ここ数年で以下の施策を行いました。
①プレー間隔と組数制限の最適化
以前はアウト7分、イン8分刻みでしたが、どちらも8分に変更。高速道路の渋滞同様、一度詰まると流れが悪くなるためです。また、組数を基本的に最大48組に制限。予約枠との葛藤はありますが、「詰め込みすぎ」を防ぎつつ、会員様が予約を取れるバランスをとって現在はこの水準としています。
②フェアウェーの拡張
戦略性の向上や原設計への回帰を主目的としましたが、ラフでのボール探索時間が減り、プレー時間の短縮に大きく寄与しました。
③特設ティーの配置見直し
以前の「ラフに設置」から「フェアウェーに設置」へ変更。プレーヤーの選択肢が増え、コースの保護にもつながりました。また、OBをほとんどなくして赤杭にしたり、特設ティーを100Y切ったところに設置してプレーファストを狙ったりされるところもありますが、個人的にそれは公平性にやや問題があるように感じているので、想定されるセカンド地点に特設ティーを設置しております。じゃぁ2番は優しすぎるんじゃないか、と思われる方がいらっしゃると思います。その面はあると思います、が、2番はかなり難しく、混みやすいホールです。ホールの構造上、特設ティーを通り過ぎてボールを探し、結果OBでまた特設ティーに戻るといった動線が生まれてしまっておりました。そこで左の茂みをすっきりさせ視認性を上げ、さらにグリーン奥に特設ティーを変更いたしました。ここは葛藤したところではあります。
④カート道へのゴムチップ・ボール止め設置
不運な跳ね返りによるOBを減らし、公平性を確保することが主目的ですが、結果としてプレーの滞留防止にもつながっています。また、打ち上げのホールでカート道をボールが転がって戻ってしまうことや、次のホールに転がってOBになってしまうことを避けるため、ボール止めを設置しました。これも公平性の確保およびプレーファストにつながっているのではないでしょうか。
【結果:平均プレー時間の短縮】
混雑しやすい5月中旬~6月中旬のデータを比較しました。
2023年:4時間22分
2024年:4時間23分
2025年:4時間13分(気候等もあり、来場者少)
2026年:4時間15分
最大で10分の短縮を達成しました。ハーフ2時間10分切りという数字は、皆様のご協力の賜物です。本当にありがとうございます。
最後に一つお願いです。当クラブでは、コース内の渋滞を防ぐため、休憩時間を調整に充てさせていただく方針です。クラブハウスでゆったりとお過ごしいただく方が、コース上の待ち時間よりもストレスが軽減されると考えております。ご理解いただけますと幸いです。
これからも、コースの公平性を担保しながら、皆様に快適なプレー環境を提供できるよう試行錯誤を続けてまいります。
画像は白洲次郎によるPlay fast。味のある字ですね。