08/11/2023
AthleteⅩサポート選手
《鈴木まさみ選手・大会レポート記事です》
■2023.10.7 アイアンマン・マレーシアのレース
レース当日。
起床してピラティスで体を整える。食事・着替え・タトゥシール。そして最も大切なアイテムの一つ、アスリートエックスのサンプロテクト50を塗って忘れ物ないか確認して宿を出発。T1 Openと同時に 補給食やボトル、その他諸々をバイクにセット。エアも入れてT1での準備は超スムーズに完了し、スタートエリアに近いところに待機スペースを確保。
7:10 IM70.3のプロがスタートするのを見てから、スタートエリアに移動。
7:40 IM140.6 のエイジグループがスタート。私は最前列から10番目ぐらいでスタート。いよいよ長い1日が始まった。
ーSwimー
1.9kmを2周回する3.8km。前日にスイムコースを見ていたら地元のライフセーバーがいたので “最近、ここにクラゲは出る?“ と聞いたら “出ないよ😊明日も大丈夫だ👍“ と教えてくれたので安心して泳ぐ。ローリングスタートなのでほとんどバトルはなく、快適に泳げる…が、それも最初の200mぐらい⁉︎ 早くも70.3のゆっくりグループがちらほらと。平泳ぎが多いのでキックを喰らわないように注意しながら進む。5月からの故障が今もなお完治せず、満足にトレーニングもできないままレースを迎えたので、ペースを上げられない。夏以降に少しだけ掴みかけていたプルの感覚を大切にして、1回1回のストロークを丁寧に効率よく進むことを意識。1周回を終えたところで手元のタイムで36分…想定内。2周目は1周目よりもリラックスして泳げるので、あまりのんびりしすぎないように注意しながらもう1周。ここも大きな問題なくクリア。
Swim 1:16:20 カテゴリー3位、女子7位でバイクへ。
あの練習量でこの順位は上出来。
~Bike~
バイク180kmにおける私の最優先事項は常に「安全第一」。2017年のIM台湾以降かなり慎重になった。臆病になったと言われても仕方がないけど、とにかく命あってのトライアスロン…大きな事故を起こしては全てが台無しになってしまう。
コースは自分が出場した過去4回とほとんど変わっていないのでとても懐かしく、知っているコースというのは過度の緊張を強いられないので精神的には楽だ。30kmまではメカチェックと補給をしながらウォーミングアップのつもりでリラックスしながら乗る。補給食を取ろうとして自分の太腿の細さに愕然となった。なるほどここまで落ちるのか…この脚でガンガン踏んだら180km持たないかランで潰れるので、上位を狙うという無謀な目標を捨てて先へ。50km地点の急坂をクリアしたところでスコール。ここから60kmまでは豪雨だったので下りやカーブでの落車に気をつけながら進み、無事2周目へ。ラスト20kmぐらいから前にも後ろもに選手が見えなくなって文字通りの単独走。Bike 180km 6:42:37. カテゴリー3位、女子7位、総合181位。レース中はこんなに上位で走れているなんて微塵も思っていなかった。
今の自分の力を出し切ってなおかつ絶対に完走するんだというギリギリの出力レベルを探りながらの180km。今の実力から言って、結果的には上出来でした。
ーRunー
無事にスイム、バイクを終えてT2に到着。バイクを降りた瞬間の脚の感覚で、やはり過去の展開とは違うということを覚悟した。
バイクまで無事に終えられればランでの事故・アクシデントは考えにくいので、完走できる可能性は一気に高まった。あとは「エイド以外は歩かない」という課題をやり遂げることができるかどうか。昨年のKonaで歩いてしまった時、どんなに遅いペースになったとしても走り続けた方が精神的にはラクだ、ということを学んだ。これはレース中はもちろんレース後にも言えることで、歩いたレースはフィニッシュした瞬間に “よし、よくやった“ と自分自身を褒めることができず “本当に自分は全力を出し切ったのか…?“ という問いをその後長く抱えることになる。レースのその日まで自分にできることは全部やってきたからこそ、最後の最後、きちんとやり切って達成感を以ってレースを完結させたい。
そのためには…“今までの自分“に執着せずに“今の自分“と向き合い“ギリギリのところ“を攻めるのみ。ただただ自分の身体と対話し痛みは無視して脚を前に出す…1歩1歩確実にフィニッシュが近づいていることだけを考えて淡々と走った。
エイドごとにコーラ、スイカを歩きながら口にして、最後のテーブルでペットボトル2本もらって走りながら掛け水。その繰り返しでなんとか30kmまで進んだ。よし、あと12kmだ、と思った瞬間、左ふくらはぎが攣りそうになる。ランで足が攣ることなど過去になかったことなのでちょっと焦る…。一度止まったら完全に走れなくなりそうだったので、フォームを変えてやり過ごすことにした。しばらくそのフォームで走り、なんとかなりそうだと思った矢先に今度は右の脇腹から腰にかけて攣りそうになった。そのままそーっと走り続けて最後の5km。いつもならここからもう1段ギヤを上げてフィニッシュに向かうところだが、今回は自分の身体にその力は残っていなかった。最後の折返しポイントを周り、フィニッシュゲートのあるビーチに向かう1kmはいろいろな思いが交錯して感極まり、うっかり過呼吸になりそうだった。なんとか堪えていよいよフィニッシュに向かう花道へ。後ろから猛烈に追い上げ追い越して行った同カテゴリーの女子選手🇨🇳を見送り、最後まで“自分自身との闘い“を貫いてフィニッシュ。Run 42.2km.5:07:17. カテゴリー7位、女子18位、総合163位
Total 226km 13:19:01 カテゴリー5位、女子12位、総合146位
<総括>
トライアスロンを始めて14年。その中での、今年4月からの半年間。どんな練習をどれだけやれてこのレースに臨んだのかを自分だけが知っているので、このレースではとにかく『事故なく完走すること』が唯一最大の目標でした。
その時その時に出来ることは全部やってきました。しかし、アイアンマン・レースでライバルたちと競い戦うための練習の内容・量が絶対的に足りていないことは明らかでした。
「誰かと戦う準備は足りていないけど、せめて自分自身との闘いには負けないようにしよう。」と決めてスタートラインに立ち、スイムはトラブルがないよう、ていねいに。バイクはここ最近補給がうまくいかない(足りない)レースが続いてたので、ランまで考えてしっかり補給を摂ること。ランは、昨年のKonaで歩き、今年の五島ではDNFだったから『エイド以外は絶対歩かない』という課題を持って臨んだレース。
レースを振り返ってみて…それら3つの課題・目標をクリアすることができたので、自分自身との闘いには勝てたと思います。自分が今いる環境や状況のなかで、できることを探して、そのことに精一杯取り組みながらトライアスロンと向き合っていこうと思います。
今季もたくさん応援していただきありがとうございました。まずは故障を治し、冬季練習でしっかりとベースを築いて来季はまた世界の仲間と競い合い、熱くヒリヒリした緊張感と達成感を味わえるように頑張りたいと思います。