24/12/2018
イップスの敵は技術、技術向上の障壁がコーチや指導者だったりします。
井上コーチのように現実的な事象から目を背けず、徹底的に学習しようとする態度とその理解力には頭が下がります。
これからも宜しくお願い致します!
イップス論の五十嵐さんと再びお会いすることができました。
いつも役に立つ情報をいただいております。本当にありがとうございます。
今回、いただいた情報の1つですが、テニスに当てはめたコメントを記述したいと思います。
イップス(運動不整合)...意思とは違う動作や表現になることで身体が違和感を感じる症状。
ダーツやゴルフ、野球などでよく言われますが、テニスでは特にフォア系ショットやサーブのトスアップなどで、ラケットのブレや手や腕がモヤっとした感覚になったりします。
症状がある方は、緩いボール、遠いボール、低いボール、コントロールを要求される場面などで顕著になりますが、リズムがある場面などでは症状があっても打球が良かったりすることで、うやむやおざなりになることで、根本の改善が難しくなるようです。
改善の基本は技術の問題です。
メンタル的なことをよく言われたりしますが、かえって焦点がぼやけてしまいます。
例えば・・・、
身の丈以上のショットが入った時の爽快感とゲームに勝てた時の爽快感は違います。
前者は言わばコントロールの外、失敗覚悟でノーブレーキ&フルスロットルでプレーした結果です。
後者はコントロール内、適切な選択の中でブレーキの制御ができた結果です。
ショットの爽快感を求める方は練習(特にラストショット)の時からそれを打つことが多いのでチャンスに失敗が多くなります。
「決めてやろう」「いいのを打ってやろう」と思った回路が、ノーブレーキ&フルスロットルの回路とつながってしまうからです。
あるいはそれが災いして大事な場面で打てなくなります。
何本か失敗を重ねると入らない自分に急ブレーキをかけたり、アクセルをオフにしたりするからです。
急ブレーキは「体が硬くなった」状態です。
アクセルオフは「弛緩、筋肉の弾力が無くなった」状態です。
ノーブレーキ&フルスロットルの時は「もったいない」
急ブレーキの時は「硬くなってしまった」
アクセルオフの時は「弱気に置きに行ってしまった」
硬い自身に「もっとリラックスしよう」
力を抜き過ぎた自身に「もっと集中しよう」と言ったりします
で、結局「メンタルが弱い」という反省セルフトークが頭を駆け巡ります。
「リラックス」の言葉で硬い筋肉が弛緩しては筋肉の弾性が失われます。
「集中っ」という言葉で気負って硬くなっても筋肉の弾性が失われます。
要は技術不足。
やりたい表現に対して、筋肉の弾力を効果的に使えなかったことで、適切に打球できていないことがいわゆるイップス症状なのです。
改善方法の一つ・・・、
身体は筋肉が収縮伸展することによって動いています。
前腕が持ち上がる時は、力こぶの部分が収縮しているからです。
その一方では反対側の筋肉が伸ばされています。
反対に前腕を伸ばす時には、力こぶの反対の筋肉が収縮して、力こぶ部分は伸ばされます。
なのですが、ゆっくりブレーキをかけながら行う動作はそれだけではないのです。
重い荷物をゆっくりおろす時や、坂道をスピード制御しながら下る時、ジャンプの後、足音をさせないように着地する時などは、収縮側の筋肉が使われます。
収縮しようとしながらも、少しずつ伸ばされるように制御をかけているのです。
これを「伸張性収縮」と言います。
で、筋トレにも効果的なこの運動、繰り返すほどしんどいのです。
しんどいので雑か楽をしたくなります。
制御を外してノーブレーキ&フルスロットルで打つことで雑になります。
アクセルをオフにして弛緩することで楽になります。
上手な方ほど「伸張性収縮」を効果的に使います。
上手な方は、打球時に「伸張性収縮」の時間が短いので楽に打っているように見えます。
また、躍動感あふれる打ち方ですが雑ではなくしっかり安定的です。
また、上手な方は、知ってか知らずか、相手の「伸張性収縮」をも乱します。
スピードボール、つなぎ、緩急でタイミングを狂わします。
球技は「ボールの奥行き(思ったより行ったり行かなかったり)」を使うプレーヤーが上手と言われています。
思ったタイミングで打てないプレーヤーが調子を崩し、雑か楽へと移行してしまうのです。
狂わされた相手はイップス症状になっているのですがメンタルを振り返ります。
メンタルではなく技術不足。
日頃の練習から、爽快感ではなく、技術的に「伸張性収縮」というある種の我慢が必要なのです。
我慢と聞くと「辛い」と感じるかもしれませんが、
ラファエル・ナダル選手曰く「プレーヤーはしんどいことを楽しむことが大事!おススメの練習はないよ」と。
結局はイチバチのショットのために爽快感を求めるか『上手に制御をした結果が良いことに爽快感を感じる』かの差です!!
ぜひ日頃の練習から「伸張性収縮」を楽しみ、ズレたプレーの補正を行いながら調子を整えてみましょう(^^)/
イップス症状の打開とゲームに勝つためのショットがそこで養えるはずです。
毎回のブログもそうですが、今回もご一読していただいた方、いつもありがとうございます。
みなさんのテニスライフが少しでも良い方向に行くことができれば幸いです。