13/08/2026
【第21話|BBハイトと安定感】
「BBは低いほど安定する。」
ロードバイクでは、昔からよく言われてきた話です。
BBハイトが低くなれば重心も低くなる。
だから安定する。
たしかに四輪車なら、とても分かりやすい理屈です。
でも、自転車は「2輪」です。
走っている自転車は、完全に直立したまま真っ直ぐ進んでいるわけではありません。
わずかに右へ倒れれば右へ舵を切り、
左へ倒れれば左へ舵を切る。
倒れようとする重心の下へ、タイヤの接地点を移動させることでバランスを取り続けています。
つまり、ごく小さな蛇行を絶えず繰り返しながら直進しています。
この動きを「サイドスラスト」と考えてみます。
ここで、手のひらに「逆さまのほうき」を立てる遊びを思い出してください。
ほうきが右へ倒れれば、手を右へ。
左へ倒れれば、手を左へ。
では、柄の長いほうきと短いほうき。
どちらがバランスを取りやすいでしょう?
柄が長いほうです。
同じ角度だけ傾くまでに時間がかかるので、修正する時間に余裕が生まれるからです。
自転車でも、これと似た考え方ができます。
BBハイトが高くなり、人体+車体の「合成重心」が高くなると、倒れ込みの運動はゆっくりになります。
つまり、
重心が低い=必ず安定
とは限らない。
むしろ二輪車では、
重心が高いことで、ゆったりとした落ち着いた安定感が生まれる
という側面があります。
ロードバイクのジオメトリー表に並んでいる、ミリ単位のBBハイトやBBドロップ。
その数字にも、ちゃんと「乗り味」が隠れています。
あなたのロードバイクのBBハイト、知っていますか?