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狩猟とは関係のない話ですが、皆さんは日本の出版社がどのようなビジネスモデルで動いているかご存知でしょうか?​一般的な出版社は、大量印刷ができる「オフセット印刷」によって、何千、何万冊という本を印刷します。しかし、この本が読者に売れて初めて売...
01/09/2026

狩猟とは関係のない話ですが、皆さんは日本の出版社がどのようなビジネスモデルで動いているかご存知でしょうか?

​一般的な出版社は、大量印刷ができる「オフセット印刷」によって、何千、何万冊という本を印刷します。しかし、この本が読者に売れて初めて売上が入るという仕組みではありません。
​実は、書店と出版社の間には、本を取り繋ぐ「取次店」という物流会社が入っています。
出版社は印刷した本を、この取次店に納品した時点で、納品した冊数分の売上が入ってきます。
仮に、1000円の本を1万冊納品したら、その瞬間に1000万円がドカンと入ってくるわけです。

​さて、日本の出版業界には「返本」という独特のシステムが存在します。
これは「売れない」と判断した本を、書店が取次店へ送り返すことができる制度。
​そして、返本を受けた取次店は、「売れなかった分、先に支払った代金を返してくれ」と出版社に返金請求を行います。
ですが、出版社としては一度入ってきたお金をそう簡単に返したくはありません。
なぜなら、その金はすでに次の運転資金に使われてしまっているからです。
​そこで出版社はどうするかというと、間髪入れずに「次の新著」を刷って取次店に納品し、その新しい本の売上で返本代金を相殺します。
​奇跡的に本がヒットすれば、この返本相殺ルートから抜け出せますが、売れなければひたすら新著を出し続けなければなりません。
まさに地獄のような自転車操業。

​一方、少人数体制や、弊社のような社長一人+外注で運営する出版社は「独立系出版社」や「ひとり出版社」と呼ばれており、近年じわじわと増えている出版社スタイルです。
​こうした独立系出版社で、先述のような大手取次店のスキームに乗っているところはごく少数。
多くはカフェや独立系書店への独自流通網を持つか、弊社のように受注生産型の「オンデマンド印刷」を活用するのが主流です。
​この方式であれば、返本に怯えて無理な出版計画を立てる必要もありません!

​……が、当然ながら「逆の地獄」もあります。
​このビジネスモデルでは、本が実際に売れなければ売上は1円も入ってこないため、資金管理としてはかなりシビアです。
例えば、3ヶ月間、外注さんと共に死に物狂いで作り上げた本の翌月売上が「数千円」なんてことも普通です。
​そこで弊社では、Amazon KDPなどの仕組みをフル活用しています。
KDPであれば、アマゾンが受注して印刷、発送、売上管理まで行うため、弊社は在庫管理などを行う必要がありません。
書籍データを入稿さえしたら、後は「月商数百円」であったとしても、販管費は「0円」なので黒字にはなるわけです。
​この仕組みによって、弊社では夏場は全リソースを集中して本を仕込み、秋と冬の猟期は狩猟ツアーや新規事業に全集中するというビジネスモデルを組み立てています。

▼『銃猟の教科書』が販売開始となりました!▼
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​ #狩猟 #ジビエ #出版の裏側 #ひとり出版社 #独立系出版社 #オンデマンド印刷 #ビジネスモデル #自転車操業 #猟師のリアル #福岡ハンターズキャンプ #福岡 #アウトドア

▼『銃猟の教科書』が販売開始と相成りました!▼https://link.amazon/B05ddH3AR本書の監修を務めていただいたのは、埼玉県の有名銃砲店「豊和精機製作所」の佐藤一博さん。そして表紙イラストは、大人気狩猟マンガ『罠ガール』...
28/08/2026

▼『銃猟の教科書』が販売開始と相成りました!▼
https://link.amazon/B05ddH3AR

本書の監修を務めていただいたのは、埼玉県の有名銃砲店「豊和精機製作所」の佐藤一博さん。
そして表紙イラストは、大人気狩猟マンガ『罠ガール』の作者である緑山のぶひろ先生にお願いいたしました。
多大なるご協力をいただいた関係者の皆様、本当にありがとうございました。
猟銃や空気銃(エアライフル)に興味がある方はもちろん、これから所持を目指す方、装備の正しい取り回しを学び直したい方まで、必ず役に立つ内容になっています。
ご興味のある方は、ぜひ手に取っていただけると嬉しいです!

さて、ここからはちょっとした出版の裏話。
実は、旧作が一冊あたり400ページというボリュームだったのに対し、本作は200ページ程度と、約半分のページ数になっています。
つまり、2冊分・計800ページあった情報量を4分の1にまで削ぎ落とし、本当に現場で必要なエッセンスだけを凝縮した形になります。

「ページ数が少なくなって同価格なら、なんだか損した気分だな……」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。

ですが、旧作の「400ページ」という厚さには、当時の出版社側のビジネス上の都合がありました。
最大の理由は、「書店の棚に並べた際、背表紙が厚い方が目立って手に取られやすいから」です。
そのため旧作では、出版社側の意図で用意された付録ページなどが多く挟み込まれており、実のところ内容的には少々無駄の多い構成でもありました。

また、大手出版社が本を印刷する際は「オフセット印刷」という方式が使われ、一度に数千冊単位で大量印刷します。
一冊あたりの印刷費用が激安になるため、ページ数をいくら増やしても採算が取れるという構造的な理由があったのです。
対して、弊社のように一冊ずつ受注・印刷する「オンデマンド印刷」では、無駄なページを増やせばそのままコストに直結します。
だからこそ今回は、本当に必要なノウハウだけを精査・凝縮し、一切の無駄を削ぎ落として再構築しました。

そういった事情もあり、本書からはあえて削った旧作の情報がいくつかあります。
こうしたこぼれ話については、今後のFacebookや弊社のウェブサイトでチョコチョコ書いていきたいと思っていますので、本と併せてお付き合いいただけましたら、之、幸いでございます。

令和8年度(シーズン3)の「罠シェアリング」の打ち合わせを行いました。​「罠シェアリング」とは、弊社が運営する「福岡ハンターズキャンプ」事業の一環で、罠猟会員様向けに設置場所の選定、罠の設置・指南、猟場案内などをトータルで提供する取り組みで...
26/08/2026

令和8年度(シーズン3)の「罠シェアリング」の打ち合わせを行いました。
​「罠シェアリング」とは、弊社が運営する「福岡ハンターズキャンプ」事業の一環で、罠猟会員様向けに設置場所の選定、罠の設置・指南、猟場案内などをトータルで提供する取り組みです。
​「罠猟に挑戦したいけれど、仕事があって毎日の見回りは無理!」という方のために、日々の見回りや捕獲後の後処理の代行も行っています。

​さて、この罠シェア事業ですが、昨年は弊社内での取引先倒産トラブルなどが重なり、限定的な規模でしか開催できませんでした。
その余波は今も少なからず残っており、「今年も一般募集は厳しいかも……」と頭を抱えていました。

​しかし、そこに救世主!!
偶然から知り合った、新宮町の若き農家ハンターさんがこの事業に興味を持ってくださり、なんと「罠シェアのサポートを引き受けてもいい」と申し出てくださったのです。
​これは本当にありがたいお話!
​最近、特にイノシシやシカの被害が増えているのは、古賀市と新宮町の境界エリア。
この付近の見回りを引き受けてもらえるとなれば、どれほど助かるか分かりません。
​先般取得した福岡県の「経営革新計画」における新規事業「ハンターズワゴンプロジェクト」の現場サポートも含め、まさに絶妙すぎるタイミングでのご縁となりました。

​もちろん、まだ正式な契約が締結されたわけではありません。
私自身、本業である出版業に追われてバタバタしていたこともあり、今期のハンターズ・キャンプ事業全体の設計が、まったく進んでいません。
それに加えて、もはや災害レベルの猛暑と渇水が、秋からの狩猟にどのような影響を与えるのか、調査をせねばなりません。

​兎にも角にも、夏場に集中して行う出版事業のゴールはいよいよ目の前。
9月頭にはこれらの作業を片付け、11月の猟期解禁までには新体制をスタートできるよう、準備を進めていきます。
​具体的な募集概要や詳細が決まりましたら、また改めてご報告させていただきます。
どうぞご期待ください!

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昨日はアライグマの案件で1時間ほど山に入っていましたが、もう汗だくのヘトヘト。​夏山はアブ、ブユ、ハチといった害虫のオンパレード。どれだけ暑くても長袖・長ズボンのオーバーオールを脱ぐわけにはいきません。​「暑い」ことで最悪なのが、罠で獲物が...
24/08/2026

昨日はアライグマの案件で1時間ほど山に入っていましたが、もう汗だくのヘトヘト。
​夏山はアブ、ブユ、ハチといった害虫のオンパレード。どれだけ暑くても長袖・長ズボンのオーバーオールを脱ぐわけにはいきません。

​「暑い」ことで最悪なのが、罠で獲物が斃死していた場合です。
​罠にかかって死んでしまった個体は、暑さで腹の中にガスが溜まってパンパンに膨張し、スメルもなかなかグッドなわけです。
まぁ、そのくらいならまだ我慢できますが、もう半日ほど経つと、全身にウゴウゴと蠢く「大量の白い何か」が……。
​よく見てみると、それは……
​うわーーーーっ!!
思い出すだけで全身に鳥肌が立ちます。

​もちろん、そんな状態だからといって放置するわけにはいかないため、山から引きずり出してトラックの荷台に積み、地域の焼却処理場まで運んでいかないといけません。
焼却場の方の作業も地獄ですし、その後のトラックを洗車する作業もまた大変。
数年前までは夏場でも、早朝の5時から見回りをして対応をしていましたが、去年と今年は早朝から30℃近くあります。
狩猟ツアーに関するお問い合わせをいくつか頂いておりますが。
すみません。
夏は絶対にムリです。

​そういえば今年の春頃、「スーパーエルニーニョ現象の影響で、冷夏にもなるし猛暑にもなる」なんてニュースを耳にしました。
​当時は「どっちなんじゃい!」と思っていましたが、要するに高気圧に覆われた地域は猛暑&渇水となり、その境界線にあたるエリアでは冷夏&大雨になるというわけ。
​先日、お盆の帰省で東京に住む姉と話した際「今年は肌寒い」と言っていましたが、同じ日本の中でも九州と関東で真逆になるわけです。

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先日お話しした『銃猟の教科書』の表紙絵について。キャラクターが着用しているのは「MOLLE(モール)」という拡張システムが搭載されたベストです。​狩猟のベストと言えば、猟友会が配布しているオレンジベストが有名ですが、これがもう「見た目がダサ...
22/08/2026

先日お話しした『銃猟の教科書』の表紙絵について。
キャラクターが着用しているのは「MOLLE(モール)」という拡張システムが搭載されたベストです。
​狩猟のベストと言えば、猟友会が配布しているオレンジベストが有名ですが、これがもう「見た目がダサい」……という話は置いといて。
実際に使った感じや色んな人の感想を聞くと、あまり機能的とは言えません。

​不満点を述べると、まず、現在の猟友会ベストはポリエステル素材でできているため、山を歩くと「キシュキシュ」と衣擦れがしてうるさい。
さらに、昔の猟友会ベストにはあった背中の大容量ポケットの廃止。
あれ、むっちゃ便利だったのに、なんでなくなったん?
洗濯・乾燥で傷みやすく、ポケットの生地が薄くて破れやすいなど、いくつもあります。
​そこで近年のハンターに人気なのが、MOLLEシステムを採用したタクティカルベストです。
​MOLLEとは米軍に正式採用されている装備規格で、網目状に配置されたスリットに、自分の好みに合わせた各種ポーチを自由に取り付けられるのが特徴です。
軍放出品やサバイバルゲーム用として市場に大量に流通しているため、自分好みにカスタムができるのが最大のメリットと言えます。
​ちなみに私の配置例を紹介すると、こんな感じ。
​右腰:アドミンポーチ(許可証や車の鍵など、山で絶対に落としたくない貴重品を収納)
左腰:ユーティリティポーチ(スマートフォンなど、頻繁に出し入れしたいものを収納)
左胸:ラジオポーチ&ユーティリティナイフ
左腰後:ボトルポーチ(ペットボトル入れ)
背面:ダンプポーチ(銃袋やゴミを適当にぶち込むポーチ)
​そして利き手側となる右胸には、散弾を2発保持できるシェルキャディと、「ウルティリンク」のベースパーツを装着しています。
ウルティリンクは専用アダプターを付けた装備をワンタッチで着脱できる固定システムです。
私は狩猟カメラマンでもあるので、山の中を移動する際は一眼レフカメラをこのリンクに固定して携行しています。

​さて、非常に便利なMOLLEシステムですが、初心者ハンターの中に「取り付け間違い」をしている方を時々見かけます。
​MOLLE規格のベストとポーチには「PALS(パルス)」と呼ばれる帯が付いており、ベスト側のスリットとポーチ側のスリットに、PALSを「交互に編み込む」ことでガッチリと固定される構造になっています。
​この仕組みを知らず、単にPALSをベストのスリットに通しただけでは、歩くたびにポーチがブラブラ揺れて格好悪すぎ。
しかも山の中で木の枝にひっかかって、とても危険です。

​「自分もMOLLEシステムをカッコよく着こなしたい!」という人は、『銃猟の教科書』を読んで、しっかりと勉強しておきましょう!!
​……と、まぁ、そんな恥ずかしいミスをしていたのは、他でもない「私」なんですがね。
​自分の恥を集めて作っている一冊です。

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6月末から続けていた『銃猟の教科書』の執筆・編集作業が、いよいよ校了間近となりました。​昨年倒産した「秀和システム」から刊行されていた旧著を再編集した書籍ですが、いざ蓋を開けてみると想像以上に加筆修正すべき部分が多く、思いの外時間がかかって...
18/08/2026

6月末から続けていた『銃猟の教科書』の執筆・編集作業が、いよいよ校了間近となりました。
​昨年倒産した「秀和システム」から刊行されていた旧著を再編集した書籍ですが、いざ蓋を開けてみると想像以上に加筆修正すべき部分が多く、思いの外時間がかかってしまいました。
しかし、その分しっかりとアップデートを行い、時間をかけただけに見合う出来になったと自負しています。

​さて、書籍制作の最終工程となる表紙絵(イラスト)の発注作業において、参考に提出した写真についてこんな質問がありました。
​「銃のスリング(負革)を取り付ける部品って、どこについているんですか?」
​今回、表紙絵の参考資料として用意したのは、私が実際に現場で使用している愛銃「ウィンチェスター M12」。
この銃の場合、銃床(ストック)側のスイベルスタッド(スリングを取り付ける金具)は、銃床の左側面に取り付けています。
一般的なイメージ通り「銃床の下」についているものだと思っていたのでしょう。

​実は近年、狩猟者の間では、スタッドを銃の側面に配置するスタイルが増えていると感じます。
​その最大の理由は、肩に銃を背負って歩く際、銃の平らな側面が背中と密着し、歩行時に銃がブラブラしにくくなるから。
山の中を銃を背負って歩くと、銃が揺れるだけで体力を削られ、バランスを崩して滑落するリスクが高まります。
側面にスリングをつけることで密着度が高まり、山歩きが格段に楽になるのです。
​近年、若手ハンターの間で大人気の散弾銃「レミントン M870」ですが、これに装着する人気の社外製ストック「MAGPUL(マグプル)」なども、スリングを取り付けるQDスロットが最初から側面に配置されているデザインになっています。

​もちろん、従来の「銃床の下側」にスタッドをつけるのが間違いというわけではありません。
​下側にスリングをつけるスタイルは、据銃に入った際の左右のバランスが崩れにくく、右肩・左肩のどちらに担いでも向きを気にする必要がないというメリットがあります。
どちらが正解というわけではなく「用途や好みの違い」なのです。

このように、今回の書籍は最新情報を随所に盛り込んでいます。
猟銃やエアライフルに興味がある方、これから所持を目指す方には必ず役に立つ内容が詰まっていますので、ぜひチェックしてみてください。
正式に出版・発売が開始されましたら、また改めてご報告させていただきますね。

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皆さんが好きなジブリ作品はなんですか?​私は断然『もののけ姫』。あの「絶望的」な終わり方がたまらなく好きです!​……え? もののけ姫は「ハッピーエンド」じゃなかったのか、ですって?​いえいえ、あの作品は、登場人物全員がその後悲惨な未来が確定...
15/08/2026

皆さんが好きなジブリ作品はなんですか?
​私は断然『もののけ姫』。
あの「絶望的」な終わり方がたまらなく好きです!
​……え? もののけ姫は「ハッピーエンド」じゃなかったのか、ですって?
​いえいえ、あの作品は、登場人物全員がその後悲惨な未来が確定した、壊滅的なバッドエンドです。

​ラストシーンの展開を少しおさらいしておきましょう。
​首を取られた怒りで「死の呪い」を撒き散らすシシガミに対し、主人公のアシタカとサンが首を返却します。
そして消滅していくシシガミは最後に「生の呪い」を振りまき、死の呪いによって荒れ果てた土地に緑が戻って「おわり」という流れです。
​ここで決定的に重要なのは、シシガミが戻したのはかつての「森」ではなく、ただの「草原」だったという点。

​『もののけ姫』で描かれていた二大勢力、エボシ御前率いる「タタラ場」と、半精霊化した動物である乙事主やモロの君が率いる「動物連合」が血で血を洗う争いをしていたのは、その土地に生い茂る「原生林」の存在があったからです。
​したがって、最大の争点であった原生林が消滅した時点で、両者ともに「完全敗北」となります。
​タタラ場衆は鉄を精錬するための膨大な薪材を失っただけでなく、本拠地であるタタラ場も壊滅しました。
​一方で、半精霊の動物たちは、原生林が持つ絶大な霊気を失うため、作中の乙事主のセリフにもあった通り、いずれ知性を失って単なる「言葉も話せない野生動物」へと退化していく運命にあります。
​さらに、タタラ場の利権を狙っていた地場勢力「浅野公方」のその後も破滅的です。
これも作中で言及があった通り、水源となる森が消滅したことで、洪水や干ばつによって領地の田畑は壊滅的なダメージを受けます。
​加えて、帝の密命を受けてシシガミの首を狙っていた「唐傘連」も、大量の犠牲を払った挙句、作戦は完全失敗。
現場責任者だったジコ坊も、その責任を問われて処刑される未来しか見えません。
​このように、『もののけ姫』は一見すると緑が蘇って「ふんわりと救われた」ように見えるラストですが、劇中のあらゆる勢力が共倒れする「最悪のバッドエンド」なのです。

​ただ、私がこの作品を好きなのは、単に「退廃的だから」ではありません。
あの作品には、「安寧の死を受け入れる」よりも、「絶望的に苦しい未来を生き抜く」という姿を描いているからです。
​シシガミが最後に遺した「生の呪い」によって、タタラ場で働く人々を苦しめていた不治の病(おそらくハンセン病)は消え、アシタカの死の呪いも消えました。
​しかし、拠点も資源も失ったタタラ場衆は、あの絶望的な状況で生きていくことになります。
草原しかない土地では農業はできません。
おそらく彼らは野盗や傭兵集団のような過酷な生き方へ身を落としていくしかありません。
​タタラ場の人たちは思うはずです。
あのとき「安らかに命を吸われた死の呪いを受け入れるべきだった」と。
しかし、そんな絶望的な未来が決定づけられた中でも、泥をすするような思いをしながら、どうにかこうにか生きていくのでしょう。
シシガミが最後に残したのは、希望的な「生の祝福」などではなく、絶望的で苦しい「生の呪い」なのです。
​

​『もののけ姫』の有名なキャッチコピーである「生きろ。」は、コピーライターの糸井重里氏が何十もの案を出し、宮崎駿監督とすったもんだの激論を重ねた末に決定したという有名なエピソードがあります。
​どれほど厳しい現実に直面しようとも、命ある限り生き抜くしかない。
そのようなキャッチコピーまで素晴らしい、至高の名作だと思います。

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はめつ

14/08/2026

以前お話した「撥遣弾指(はっけんたんじ)」という術(まじない)のお話。
​やり方は動画の通り、人差し指でパチンと音を出しながら、中央、右、左に3回「オンバザラ ボクシャボク」と唱えます。
本来は密教の厄払いや魂抜きをする際に使われる儀式であり、​当時教えてくれた猟師の爺さんが、もともと山伏だったのか、それとも単なる酔っぱらいだったかは定かではありません。
しかし、私は今でも獲物の供養としてこの撥遣弾指を使っています。

​話は変わりますが、そもそも「霊魂」というのは存在するのでしょうか?
​これはあくまでも私の意見ですが、私は霊的なものが存在するとは思っていません。
正しくは、「あってもいいけれど、観測したことがないため、存在を証明できていない」だけです。
​それではなぜ、霊を信じていない私がこのような術を行うのか。
​それは、「霊」は存在しなくても、「呪い」は確実に存在するからです。

​「呪い」とは、行動経済学や心理学と同じジャンルの「認知科学」の産物です。
​例えば、私が農家さんの依頼で捕まえた獲物を処分する際、依頼主によっては「自分が殺生に加担してしまった」と心理的な「フック(引っかかり)」ができることがあります。
そして後日、それとは本来なんの関係もない病気や事故などが起こった際、「あのときの事が影響しているのではないか」と認知を歪めてしまうことが往々にしてあるのです。
​こういった認知の歪みが積み重なっていくと、「ここで狩猟をしないでほしい」と言われたり、根拠もない悪い噂が広まったりして、最終的にその土地で活動できなくなったりします。
つまりは、わずかな心理的なフックが「認知的不協和」を生み、悪感情によってこちらの行動を規制する「呪い」へと変遷するわけです。

​そのため、私が撥遣弾指を行うのは、一人でいる時ではありません。
あくまで「他人の目がある場所」で、周囲の人達の心理的なフックを発生させないために行うのです。
​もちろん、そういう人達に、これまで述べたような認知科学を説明してもいいのでしょう。
しかし、「心理的なフックを発生させない」という目的のためには、合理的な説明よりも「作法」(宗教的な儀式)を見せる方が、遥かに効率的なのです。

​狩猟は、地域住民や人とのかかわり、そして「日本」という組織の中で行います。
そのため、こうした認知科学的な事を軽んじると、後々とんでもない不和を生み出します。
​これまで私の書籍では「狩猟の始め方」だったり「銃や罠の構造」みたいな話しかできませんでしたが、基本的に何を書いても問題ないこの場においては、今後もこのような話をしていければなぁと思っています。

​なお、撥遣弾指で指をパチンと鳴らす動作ですが、実はもう一つ役に立つ場面があります。
​それはキャバクラでオネエサンと話すとき。
パチンと指を鳴らしながら指をさすと、
​「キャハハ、オニさんオモシローイ! 芸人サン?」
​と、すごくモテます!
​知らんけど。

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12/08/2026

トレイルカメラの使い方についての業務連絡を含めて、先日設置した箱罠の様子をお伝えします。

​お隣の新宮町に設置した箱罠には、自動撮影を行うトレイルカメラを設置しています。
猟場の状況を確認するのに欠かせないアイテムです。
​さて、昨日の見回りでここ数日の映像を確認してみたところ……

​写ってるの、「シカ」じゃないか!

​このシカが写っていることで、実は困った問題が3つあります。
​まず、現在取得している捕獲許可は「箱罠」で「イノシシ」を捕獲する行為のみです。
そのため、シカを捕獲することはできません。

​次に、この農家さんの主要な農産物はミカン類やレモンだということ。
イノシシの場合、正直な話、土を掘り返すぐらいで樹木そのものへの影響はそれほど大きくありません。
しかし、シカは若葉や新芽を食べ尽くすため、これが続くと木が弱ってしまいます。

​そして、最も大きな問題は、「去年までこのエリアにシカがいなかったこと」。
つまりは、シカの生息域がじわじわと広がって、この山周辺まで侵入しているということです。

​イノシシしかいなかった場所にシカが入り込んで増えると、対応が遅れて被害が急拡大する恐れがあります。
また、このあたりは狭い道路が多いため、夜間にシカと衝突する交通事故も増えます。
​すぐに対策を打ちたいところですが、お盆期間中は私用がありどうしても時間をとれません。
新宮町の有害に入れて欲しいという話は通してはいるのですが……。
う〜む。

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2歳の娘と子ども向けの歌番組を見ていた時のこと。誰もが知る「森のくまさん」が流れてきました。​しかし改めてこの歌を聞いてみると…… なんかおかしくないか?​だってそうでしょう。なぜ「クマ」が「お嬢さん」に向かって、「お逃げなさい」とアドバイ...
10/08/2026

2歳の娘と子ども向けの歌番組を見ていた時のこと。誰もが知る「森のくまさん」が流れてきました。
​しかし改めてこの歌を聞いてみると…… なんかおかしくないか?
​だってそうでしょう。
なぜ「クマ」が「お嬢さん」に向かって、「お逃げなさい」とアドバイスをしたのか?

​というわけで、原曲であるアメリカ『The Other Day, I Met a Bear』の歌詞を調べてみました。
​すると、「お嬢さん、お逃げなさい」に対応する該当する歌詞はこうなっていました。
​"Why don't you run? I see you ain't got any gun."
​これを意訳すると、
「ホゥ〜? なんで逃げないんだい、ニンゲン。お前さん、銃を持っていないように見えるがね?」
という、とんでもなく「舐めプ」をかましてくるクマでした。
​また、原曲のストーリーも日本語版と大きく異なり、
森の中を歩いていた人間(性別不詳)がクマと鉢合わせになり、死に物狂いで木に飛びついて逃げ延びるという、実に「サバイバル」な歌だったのです。

​アメリカでは昔からクマによる人的被害が多かったため、「森でクマに出会ったらマジヤバい」という教訓を、子どもたちに歌として教えていたわけです。
一方で、この歌が日本に紹介された1970年代当時は、現在のようにクマ被害が社会問題化していなかったため、「クマと一緒にランララン♪」という能天気な内容に改変されたのでしょう。

​しかしですよ。
童謡や童話というのは、子どもにとって情操教育でもあるはず。
親としては、やはり2歳の娘には「クマをはじめとする野生動物は、恐ろしい存在なんだ」と教えておきたいわけです。
​全国各地でクマの出没が相次ぐ今こそ、現代のリアルを反映した「2026年版・森のクマさん」が登場してもいい頃なんじゃないか、と思ってしまったのでした。

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住所

福岡県
Koga-shi, Fukuoka

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