31/08/2025
ジャンダルムは一般登山道(素人)の中で一番難しい登山道で、なんの自慢にならないということをご理解いただきたいと思います。
<西穂~奥穂間の縦走路で事故が相次いでいます!>
西穂~奥穂の縦走路で、昨日8月30日と一昨日29日の二日続けて死亡事故が発生しました。
死亡事故は26日にも発生しています。
故人のご逝去を悼み、心よりお悔やみ申し上げます。
西穂~奥穂間の縦走路は、バリエーションルートを除く登山道としては、日本で最も難しいルートの一つとされています。
様々な登山経験を積み、知識を蓄積し、体力も培った後に挑むべきルートです。
しかし、近年この縦走路を歩いている方の多くがそのレベルに達しているかと聞かれると、肯定できないのが現状です。
これだけ立て続けに大切な命が失われていることは、異常事態と言わざるを得ません。
私は山小屋の支配人として、そして遭対協の救助隊員として、このルートの整備及びパトロールに出掛けることがあります。
このときにルート上で見かける登山者の方で、「この人は絶対大丈夫」と思える方は4人に1人程度。現在の異常な状況の中では、もっと少ないかもしれません。
大変失礼な言い方で申し訳ございません。しかし、私としては「よく今の事故の数で済んでいる」という方が実感なのです。
少し前までは、この縦走路で遭難される方のほとんどが中高年の方でした。しかし、最近は若い方の事故が目立ちます。原因はいろいろあると思いますが、SNSの影響が大きいことも否定できないかと思います。
SNSはより新しくより多くの情報が得られる等の利点はたくさんあります。
しかし、楽しさや成功体験を伝えたい余り、安全面で欠かせない情報が欠如していたり、安易に登れる印象を与えてしまったりといった欠点もまた多く持ち合わせています。
つい先程まで元気いっぱいだった方が、一瞬でこの世から姿を消してしまう悲しい事例をたくさん見てきました。
ご家族の方、一緒に登られていた方、ご友人等の悲嘆にくれる姿も目に焼き付いています。
こんな悲しい場面には、もう出会いたくありません。
どうか、どうか、他人事だと思わずに、命を大切にしてください。
縦走された方はたくさんいらしゃいますが、事故に遭う確率が10%だった方もいれば、0.1%だった方もいます。10%だった方は10回登れば1回は事故に遭うということです。
努力を積み重ね、危険な目に遭う確率を十分下げてから登れば、登山は長く楽しめる素晴らしい趣味になります。
難しいルートに挑みたければ、ちゃんと準備してから行くだけのことです。
また、SNS等で発信する方は、発信の仕方によっては人の命に関わることもあるということを心の片隅に留めていただき、見た方の安全にも少しご配慮いただけると大変ありがたく思います。
繰り返しになりますが、5日間で3人も亡くなるというのは大変な異常事態です。
これ以上犠牲者を出さないためにも、この投稿を拡散していただけると大変助かります。
皆様のご協力をお願い致します。
( 西穂山荘支配人 粟澤徹 )