18/09/2026
【AIとどう向き合うか】
~AIの外側にあるもの~
先日、ジムであるエンジニアの方と、AIについてお話しをする機会がございました。
お勤めをされている大きな会社でも、お仕事の効率化のため、AIの積極的な使用が推奨されているとのことでした。
お話を伺いながら、改めて考えたことがございます。
AIの性能が急速に進化する一方で、
「人間はAIを何のために使うのか」
「どこまでAIに委ね、どこから自分で考えるのか」
については、まだ多くの方が試行錯誤している段階なのではないかということです。
私自身も、その一人でございます。
ただ、私がAIを使う目的は、AIから答えを得ることではございません。
AIの外側に、自分自身の考えとして残るものを構築すること。
そこに意味があると考えております。
意外に思われる方も多いかもしれませんが、私はトレーニングを理論から学んできた人間ではございません。
長い時間、自分自身の身体を使い、
「こちらの方が軽い」
「力を抜いた方が動ける」
「動かす場所を変えると別の場所まで変化する」
といった現象を、自分の身体で試し、感じ、考え、確かめてまいりました。
随分遠回りもいたしましたし、無駄な時間も費やしました。
教科書に書かれた答えが先にあったわけではございません。
身体で起きた現象が先にあり、その意味を自分自身で考え続けてきた。
その積み重ねから、T12-Cという考え方が生まれております。
しかし、ここには一つ大きな問題がございます。
どれだけ長く身体を使ってきたとしても、一個人の経験や感覚には限界があるということでございます。
「自分にはこうだった。」
だからといって、他者にも同じことが起こるとは限りません。
「自分には明確に感じられた。」
だからといって、それが普遍的な法則だとも限りません。
経験は、理論の出発点にはなりえます。
しかし、経験そのものを理論の完成形にしてしまえば、思い込みや見落としが入り込む余地が生まれます。
私はAIを使います。
自分の考えをAIに提示し、
「本当にそうなのか?」
「別の説明はないのか?」
「既存の知見と矛盾しないか?」
「反対の立場から見たとき、どこが弱いのか?」
「一個人の経験を超えて、どこまで一般化できるのか?」
と問い続けます。
自分の理論をAIに作らせるのではなく、自分で作った仮説をAIに問い、批判させ、矛盾や弱点を見つけながら鍛えていく。
そのためにAIを使っております。
もちろん、AIから返ってくる答えも最終的な答えではございません。
AIから得た情報や視点を鵜呑みにするのではなく(AIが集積している膨大な学術的情報も、私達人の理解の進展とともに、日々更新されています)、さらに自分で考え、身体で確かめ、必要であれば修正をする。
AIは、私にとって「答え」ではなく、自分の思考を外部から揺さぶり、検証するための道具でございます。
その先に残したいものがございます。
AIが生成した回答ではなく、
自分自身が理解し、身体で確かめ、現場で使うことができ、他者にも説明でき、さらに別の人が検証できる強い理論体系。
それが、T12-C理論を構築していく意味だと考えております。
身体で試す。
経験する。
自分で考える。
仮説を立てる。
AIを使って批判する。
科学的・力学的な視点から問い直す。
弱い部分を修正する。
そして、再び身体と現場で確かめる。
その循環の中で、理論を鍛えていく。
AIは、その過程の一部に過ぎません。
私が目指しているのは、AIの中にある答えではなく、AIとの対話を通過した後にも残る、自分自身の身体観と、それを説明するための理論体系でございます。
T12-C理論は、まだ完成した答えではございません。
これからも試し、疑い、壊し、組み直していきたいと考えております。
そして最後に残るであろうものが、AIの中にある回答ではなく、実際(現実)の身体と現場に根ざし、他者によっても検証可能な強い理論であることを目指し、また願っております。
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